看護師は女性の仕事というイメージが強いですが、近年では徐々に男性看護師も増えてきました。しかし、そうした男性看護師は、男性だからこそ女性看護師とは違った悩みを抱えている状況にあります。男性看護師が抱える悩みの中でも多いものが、性別を理由とした理不尽な仕事の押し付けです。医療現場では、女性にしてみると負担の大きい力仕事が少なくありません。そのため、男性看護師に頼ってしまいやすい傾向にあるのです。
それに対して、男性看護師もある程度の理解は示しているでしょう。ですが、男性だからと理不尽に力仕事を押し付けられることに、悩みや不満を抱えているのです。患者やその家族が暴れたとき、取り押さえる役割は男性看護師が担うことが多く、この役割に疑問を持っている人もいます。
また、医療現場で男性看護師の上司となるのは、ほとんどが女性看護師です。女性の上司をはじめとする女性看護師に囲まれた現場では、男性の気持ちや立場はなかなか理解されにくいでしょう。上司から理解を得られない状況は、いざという時に相談しにくかったり、対応してもらえない不安を感じやすかったりします。このことから、仕事がしにくい、相談できないという悩みや不安を抱えている男性が多いのが実態です。
ほかにも、夜勤や残業を押し付けられやすい、男性看護師と女性看護師では福利厚生に差があるなどが挙げられます。女性社会の中で、差別的な扱いを受けることに不安や悩みを抱えているのです。